社労士試験の科目の1つに健康保険法があります。
働いている多くの人に関係してくるので社労士試験科目の中で身近な科目とも言えますが、難問も少なくありません。
そんな健康保険法はどのように勉強していくのかを、どんな分野が得点しやすいのか、難しいのかということを絡めながら見ていきます。
健康保険法を苦手とする人は多い?健康保険法の難関分野は?
健康保険法は社会保険科目の1つですが、その中では1番取り組みやすいと言えます。
年金科目は複雑で苦手意識を持つ人も少なくありませんが、健康保険法は難しい論点こそあるものの比較的押さえるポイントが絞られていたり、苦手分野も大体高額療養費であったりと限定的な場合がほとんどです。
ですので人にもよりますが、社労士試験全体でも割と勉強はしやすい部類に入ると思います。
高額療養費
高額療養費は70歳未満と70以上とで別れますが、出題はほとんど70歳未満からです。
よってこちらを中心に押さえます。
ですが、70歳以上には改正がありましたので注意は必要です。5段階あることと標準報酬月額、高額療養費算定基準額の対応関係をしっかり覚えることです。
選択対策としても数字は暗記してしまいましょう。
また、多数回該当の額も押さえます。
入院時食事・生活療養費
入院時食事療養費と入院時生活療養費は食事療養標準負担額と生活療養標準負担額の区分がやや複雑です。
所得や年齢、生活の水準、病気の有無等が関係してきます。
今回大きな改正があったのでその部分をきちんと押さえましょう。
特に生活療養標準負担額では区分も多いので、食費と居住費の額をしっかり押さえましょう。
一部負担金
原則3割負担が一般的な認識ですが、70歳以上か未満、標準報酬月額の高低、被扶養者の有無といったことが関係してきます。
3割負担と2割負担になる場合の押さえ分けをこれらのことを頭に入れた上でできるようにし、混乱しないようにしましょう。
2割負担になるケースはどういう場合かをしっかり押さえましょう。
社労士試験の勉強で一緒に学習すると効率的な科目は?
健康保険法は労災保険法と一緒に勉強するとより効果的と言われます。
特に給付内容を押さえることは両科目ともに大切です。
そしてどちらも給付の仕組みやその範囲等が似通っていたりします。
業務上か業務外かでどちらの保険を使うかが変わってきますが、保険支給期間や誰に支給されるかで共通する部分があります。
また、どちらも給付の内容を把握することが何より大切なので、これを横断的に学習することで違いを整理できます。
順番的にまずは労災保険法から学習し、健康保険法に移った方が良いです。
一般的に先に学習するのは労災保険法なので、こちらで覚えた知識を健康保険法学習時に活かすことができます。
相違点としては、例えば療養補償給付には移送があって療養の給付にはないことや葬祭料と埋葬料の違いといったことがあります。
また基本的には労災保険の給付の方が、償いの給付のため手厚いということも挙げられます。
ですので健康保険法と労災保険法に関してはぜひ横断学習をしてみましょう。
健康保険法を攻略するためにおすすめの勉強法は?
健康保険法は具体的にはどのように取り組んでいけば良いのでしょうか。
得点しやすい分野と健康保険法全体という分類で見ていきます。
健康保険を得点源に!おすすめの勉強法
健康保険法は被保険者・被扶養者、適用事業所、標準報酬月額等の得点しやすい分野もあります。
こうした分野を取りこぼさないことや各給付の出題傾向や特徴を過去問を通して掴むことが大切です。
また、基本論点は確実に押さえましょう。
健康保険法全体の勉強法
健康保険法は基本問題さえ取りこぼさなければ高得点も狙える科目です。
難問か難しい問題も含まれますが、基本事項を徹底的にマスターしていれば得点源にすることもできます。
ですので得点に結びつきやすい分野では基本事項は完璧に近いくらいまで押さえ、多少難しい問題にも取り組んでいくと良いでしょう。
難しい分野でも深入りし過ぎず基礎部分を押さえられれば良いでしょう。
過去問を繰り返し解いてどんな分野からどのくらい出題されているのか、出題のされ方はどうか等を把握していくことが必要です。
過去繰り返し問われている論点も見えてくるため、そこは中心的に押さえましょう。
数字もよく意識して、選択対策としての勉強もしていきましょう。